1.インターネット認知行動療法による労働者のうつ病予防研究

1)目的
 本研究では、日本の労働者を対象に、以下の点について、e-larning形式のインターネット認知行動療法(iCBT)プログラムの効果を無作為化比較試験で検討します。

  1. 労働者に対するiCBTプログラムのうつ病予防効果を明らかにする。
  2. 労働者に対する生産性の向上、疾病休業日数の減少、ワーク・エンゲイジメント(仕事へのポジティブな関わり)への増進効果を明らかにする。


2)対象

  • 企業の従業員(会社単位での参加となり、個人での参加はできません)


3)研究の進め方

  • 研究にご協力頂ける企業の従業員の方々に、研究事務局よりメールにて研究参加のご案内を周知致します。
  • 参加希望者の方々に事前調査に回答頂きます。
  • 事前調査に回答頂いた研究参加者を、無作為に2つのグループ(先発群・後発群)に分けます。
  • 先発群の参加者に、iCBTプログラムでの学習(10週間)をお願いします。
  • 事前調査から3ヶ月後、6ヶ月後、1年後、の計3回、追跡調査に回答頂きます。
  • すべての調査終了後に、後発群の参加者にiCBTプログラムが提供されます。


4)研究参加のメリットと負担
(1)研究参加のメリット
①社員本人へのメリット

  • ストレスへの対処の仕方がわかり、自分で仕事のストレスを解消できるようになります。
  • 仕事のストレスが解消されて、うつ病の予防が期待できます。
  • 仕事のストレスが解消されて、仕事の効率アップが期待できます。
  • その結果、よりいきいきと仕事ができるようになります。

②組織としてのメリット

  • 科学的根拠に基づく個人向けストレス対策を全社員に提供できます。
  • 従業員のストレス低減とうつ病予防が期待できます。

 

(2)研究参加者の負担
①調査票への回答

  • 参加者には、ベースライン調査、3ヵ月後調査、6ヶ月後調査、1年後調査の4回、調査に回答して頂きます。
  • 調査票への回答は研究事務局から本人へ直接電子メールにて案内を送付し、調査票ホームページにアクセスの上、回答頂きます。
  • 1回15~30分程度の調査となります。

②iCBTプログラムの学習に要する時間

  • 学習は全6回で、1回の学習にかかる時間はホームワークも含めて30分程度となります。
  • ホームワークの提出は任意のため、提出しなければ、学習にかかる時間は5分程度です。
  • 全プログラムは6回で1週間に1回案内し、開始から10週間後までにプログラムを受講していただきます。
  • 開始直後に受講できない場合でも、10週間のうちに受講できれば結構です。


5)これまでの研究成果
 本iCBTプログラムは、これまでに以下の結果を明らかにしています。

  1. 労働者の抑うつ症状を改善する(Imamura et al., Plos One, 2014
  2. 労働者のうつ病の発症リスクを1/5に減らす(Imamura et al., Psychol Med, 2015
  3. 労働者の仕事への活力やいきいき感を増やす(Imamura et al., J Occup Environ Med, 2015


6)担当者連絡先

  • 今村幸太郎(東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野・特任講師)
  • e-mail: icbt@m.u-tokyo.ac.jp

 

事務局

東京都文京区本郷7-3-1

東京大学本郷キャンパス

医学部3号館

東京大学大学院医学系研究科

デジタルメンタルヘルス講座・

精神保健学分野

 

担当:飯田真子、小川明夏、伊藤友香

TEL:070-1276-4740

電話対応が可能な日程が限られているため、

お問い合わせはE-mailにお願いいたします。

E-mail:tomh@m.u-tokyo.ac.jp

 

2024年度TOMH基礎コースSリーフレット
TOMH基礎コース2024リーフレット.pdf
PDFファイル 960.3 KB

このサイトを共有

職場のメンタルヘルス関連リンク一覧